
2025年10月から、ふるさと納税の制度が大きく変わる。
これまで「楽天ふるさと納税」や「ふるなび」、「さとふる」などのポータルサイトでは、寄付額に応じてポイント付与が行われていた。しかし、総務省が発表した「ふるさと納税の指定基準の見直し等」により、2025年10月1日からポイント付与が全面廃止となる見通しだ。
つまり、これまで「実質負担2,000円」で返礼品をもらえるだけでなく、ポイントまでゲットできたお得な仕組みが消えてしまうのだ。
この記事では、今回のルール変更についてわかりやすくまとめるとともに、2025年のふるさと納税を賢く活用するためのコツ、ポイントも紹介するので、ぜひチェックしていただきたい。
ふるさと納税のポイント還元が2025年10月に廃止へ

総務省が2024年8月2日に発表した「ふるさと納税に関する現況調査結果」によると、2023年度のふるさと納税額は約1兆1,175億円(前年比:1.2倍)に達し、初めて1兆円を突破した。2020年からの4年間では約1.7倍まで成長している。利用者は約1,000万人に達し、日本の給与所得者(約6,000万人)の約16%にあたる。ふるさと納税は、今後もますます人気が高まっていきそうだ。
しかし、2024年6月に発表された「ふるさと納税の指定基準の見直し等」では、大きなルール変更が発表された。その中でも特にインパクトが大きいのが、2025年10月からポータルサイトのポイント還元が禁止される点だ。
「寄附に伴いポイント等の付与を行う者を通じた募集を禁止すること。(募集適正基準の改正)【令和7年10月1日から適用】」
出典:総務省「ふるさと納税の指定基準の見直し等」(2024年6月28日発表)
今まで「寄付すればポイントも貯まるし、返礼品ももらえる!」とお得感があったふるさと納税だが、今後は少し様相が変わってしまいそうだ。
とはいえ、2025年9月末まではポイント付与を活用できる。ふるさと納税を賢く利用するなら、改正前の今がチャンスだ。
※寄付した自治体で好きな品物と交換することができる返礼品としてのポイント「ポイント制ふるさと納税」は規制されていない。
お得に申し込むために知っておきたいポイント!

2025年のふるさと納税は、ポイント付与のメリットを受けられる最後のチャンス。この機会を逃さず、ふるさと納税をとことん楽しみたいものだ。お得に申し込むためのコツを項目ごとに整理したので、ぜひ活用してほしい。
お得なふるさと納税のラストチャンス!9月末までに完了しよう!
あと約7か月しかないけれど、まだ大丈夫!9月末までに完了させれば、ポイント付与を受けることができる。つまり、ふるさと納税の「お得さ」を最大限に活用できる最後のチャンスだ。
9月は駆け込みが予想されるため、早めに申し込もう!
2025年9月末が近づくにつれ、「10月からポイント禁止」のニュースや告知が増えることで、駆け込み寄付が一気に増加する可能性が高い。特に数量限定の返礼品は早めに売り切れる可能性があるため、余裕をもって、7月ごろまでの完了を目指すのが賢明だ。
ポイント還元がいつまで続くかは不透明
各ポータルサイトでのポイント付与がいつまで継続されるかは現時点では不透明だ。今のところ還元されているが、突然終了する可能性もあるため、やはり早めに申し込みを済ませよう。
お得な制度やキャンペーンを見逃さずに利用しよう!
例えば、「楽天ふるさと納税」なら「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」や「お買い物マラソン」と組み合わせることで、ポイントをより効率的に獲得できる。また、「ふるなび」や「さとふる」等でも大きくポイントを獲得できる期間限定のキャンペーンが開催されるため、上手に活用しよう。
クレジットカード決済でポイントをしっかり貯める!
ふるさと納税の決済に伴う追加ポイント付与は禁止されるが、通常のクレジットカード決済でポイントを獲得することは可能だ。高額の寄付をする場合、還元率の高いクレジットカードを利用することで、より多くのポイントをゲットできる。例えば、還元率1.5%のカードで10万円寄付すれば、1,500円分のポイントを獲得できる。
応援したい地域への寄付も考えよう!
ポイント還元がなくなる今こそ、本来のふるさと納税の意義を見直すチャンス。お世話になった地域、ご縁のある地域、応援したい自治体への寄付を考えるのもおすすめだ。
どんな返礼品が人気?「さとふる」の人気返礼品ランキング!
お笑いトリオの東京03と女優の麻生久美子さんが登場するテレビCMでも話題のふるさと納税ポータルサイト「さとふる」が発表した「2024年ふるさと納税人気お礼品ランキング」をご紹介!
ふるさと納税の返礼品、種類が多すぎてどれにしようか迷うこともある。そんなときに参考になるのが、このランキングだ。大注目の返礼品が勢ぞろいしているので、どんな品がランクインしたのかさっそくチェックしてみよう。
🥇 第1位:北海道紋別市のオホーツク海産ホタテ玉冷(1kg)【北海道紋別市】寄付額:17,000円

堂々の1位は、6年連続で王者に君臨する北海道紋別市の返礼品「オホーツク海産ホタテ」!
オホーツクの厳しい海で4年間じっくり育ったホタテは、旨みがギュッと凝縮され、ぷりっぷりの食感が特徴。お刺身、フライ、バター焼き、ホタテマリネ……どんな料理にも使えて、まさに万能選手。

保存面でも便利になり、チャック付きのパッケージへと改良。使いたい分だけ取り出せるので、最後まで鮮度を保てるのも嬉しいポイント。オホーツク産ホタテの甘みと濃厚な旨みを、ぜひ堪能してみてほしい。
🥈 第2位:岩手県花巻市の厚切り牛タン塩味 1kg(500g×2パック)【岩手県花巻市】寄付額:15,000円

「肉厚なのに柔らかジューシー!」と話題の岩手県花巻市の返礼品「厚切り牛タン」がランクイン。
なんと厚さ約10mmの贅沢カット。熟練の職人が丁寧に仕上げた牛タンは、噛むほどに溢れる旨みが絶品。

スリット(切り込み)を入れることで食べやすく、タレも絡みやすく仕上げられていて、熱したフライパンにごま油を引いてで焼くだけで香ばしい極上牛タンを堪能できる。
🥉 第3位:北海道根室市の【生食可】カット済み生ずわいがに 1.4~1.6kg(700~800g×2P)【北海道根室市】寄付額:23,000円

冬の贅沢といえば……やっぱり北北海道の「ずわいがに」!
根室市から届くこのズワイガニは、カット済みだから面倒な殻剥き不要。手軽にカニ鍋やカニしゃぶ、お刺身として極上の味わいが楽しめる。

ズワイガニならではの繊細で柔らかな身と、ふくよかな甘みと旨みは絶品だ。
第4位:栃木県小山市のクラリスボックスティッシュ 60箱(1箱220組)【栃木県小山市】寄付額:14,000円

日用品もランクイン!
なんと、1箱220組のティッシュが60箱も届く超大容量セット。ちなみに、8位にはトイレットペーパーもランクイン。日用品がここまで上位に入るのは初めてのことで、生活必需品をふるさと納税で賢く手に入れる人が増えているのかもしれない。
第5位:宮城県気仙沼市の訳あり銀鮭切身 約2kg【宮城県気仙沼市】寄付額:11,000円

「鮭・サーモンランキング1位」獲得!
訳ありとはいえ、味や品質は正規品と変わらず、たっぷり2kg入ったお得なセット。肉厚で旨味抜群の銀鮭は、焼き鮭、おにぎりの具、ムニエル……いろいろな料理で大活躍。
一切れずつ冷凍されて届くため、小分けにしてストックしておけば、いつでも鮭三昧を楽しめる。大きさが不揃いだったり、ハラスやカマが入ることもあるが、それもまた魅力のひとつ。
ふるさと納税でお気に入りの返礼品を見つけよう!

ふるさと納税の返礼品は、地域ごとのこだわりや魅力が詰まったものばかり。ランキングを参考にしながら、自分や家族の好みに合う一品を見つけてみるのも楽しみのひとつだ。
北海道の魚介類をはじめ、お肉やフルーツ、さらに日用品などの意外なアイテムも人気を集めている。ぜひこの機会に、ふるさと納税を活用してお気に入りの返礼品を探してみよう!
2024年に改正されたルールのおさらい

2024年10月に、ふるさと納税のルールが一部改正され、従来の仕組みとは異なる点が生まれている。ここでは、特に重要な変更点をわかりやすく整理。寄付先を選ぶ際の事前情報として、参考にしてほしい。
返礼品のルールがより厳格に
ふるさと納税の返礼品は「地場産品(その地域の特産品)」であることが求められる。この基準がさらに厳しくなり、以下のようなルールが適用された。
✅ 寄付額の3割以下の調達費用制限(従来通り)
✅ 産地偽装や基準違反の厳格な取り締まり
✅ 「地域に関連性があるか」をより重視
特に、「企画立案のみ区域内」「区域外で製造されたものをセット販売」などの手法は認められなくなった。
🔍 認められる例
- 区域内で生産された牛乳・果物を100%使用したジェラート
- 区域内の酒米を100%使用し、区域外で醸造された地酒
- 区域内の事業者が100%自社で栽培したリンゴを使い、区域外の工場で加工したジュース
🚫 認められない例
- 区域内で生産された牛乳を1割しか使っていない区域外製造のアイスクリーム
- 区域内で生産された醤油・ポン酢を使用した、区域外で加工されたもつ鍋や水炊き
- 区域外で作られたビールに、自治体オリジナルのラベルを貼ったもの
また、ラベルを貼るだけ・仕分けするだけ・パック詰めするだけなど、加工の実態がないものも地場産品として認められなくなった。
「お得」な表現が使えなくなった
以前は「還元率○○%」「コスパ最強」「圧倒的ボリューム」など、お得さを強調する広告が目立っていた。しかし、2024年10月からは、寄付者を煽るような表現や広告がNGとなった。
🚫 禁止された表現の例
- 「お得」「コスパ(コストパフォーマンス)最強」
- 「ドカ盛り」「圧倒的なボリューム」「おまけ付き」
- 「セール」「還元」
また、自治体やポータルサイトが返礼品を前面に押し出した宣伝をすることも制限された。返礼品よりも地域の魅力や使い道が重視されることが期待されている。
宿泊に関するルールが変更
宿泊券の返礼品基準も厳しくなり、以下のルールが適用された。
🚫 返礼品として認められない例
- 全国展開しているホテルチェーンで、全国どの施設でも使用できる宿泊券(例:○○ホテル、△△リゾート)
- 全国チェーンのホテル、または地域内の事業者が運営し複数の都道府県で展開している宿泊施設で、1泊5万円(調達費用)を超える宿泊プラン
✅ 返礼品として認められる例
- その地域のみで展開している旅館やホテルの宿泊券(1泊5万円以上でも可)
- 全国チェーンのホテルでも、その自治体内の特定の施設で利用でき、1泊5万円以下の宿泊券
特に「宿泊券+ホテル売店の商品に使えるクーポン」などのセット販売もNGとなるため、自治体の提供内容が大きく変わる可能性がある。
最新情報をチェックして、お得にふるさと納税!

ふるさと納税のルールが改正されることで、寄付のスタイルも変わりつつある。これまで以上に「地域の魅力」に注目しながら、ふるさと納税を活用していきたいものだ。
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※画像は各ECサイト、関連プレスリリース、フリー画像より
※2025年2月時点の情報。